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2007/09/30

DE10型ディーゼル機関車

[Sound]DE10型ディーゼル機関車

 国内初の実用ディーゼル機関車として一応の成功を収めたDD13であったが、いくつかの問題点が指摘されていた。軸重が重く入れる線区が限られていること、蒸気暖房発生装置が搭載されていないため旅客列車の牽引に制限が出ること、入換時の制動力が劣ること。これらの点ではDD13に比して9600型蒸気機関車が優位であったといわれている。
 DD13はもともと500psのエンジンを2基搭載しているが、後にDD51用に倍の出力のDML61Sが登場した。このエンジンを使い、DD13と同出力の1エンジン機として製造されたのがDD20である。試作の1号機はDD51をちょうど真ん中で割ったようなデザインが特徴的だったが、、軸重がDD13より重いためもあり、量産車が世に出ることはなかった(なお、かなり毛色の違う2号機と、派生型のラッセル機DD21が製造された)。
 この状況を承け、入換用にも小列車の運転にも対応できる多目的機DE10が開発された。エンジンはDD51のDML61Zを改良して出力を1,200psまで上げたDML61ZA(後に1,300psのDML61ZB)を1基搭載し、動軸は5軸、しかもうち3軸は同一台車ながら独立に動作可能な構造で、前代未聞のAAA-Bという軸配置となった。このため、軸重は軽く、しかも軸可動台車のため横圧も少なく、簡易線区にも入線可能となり、更に動軸5軸で制動可能であることに加え専用の変速モードを用意してあるため、入換にも適している。
 ここに至りポスト9600がようやく登場したわけである。DE10は機関車としてはD51に次ぐ708輛が製造され、入換用に特化したのDE11やラッセルヘッドを持ったDE15など派生型も含め、全国でその独特の非対称凸型スタイルを見ない場所はないほどと言われた。
 鉄道貨物輸送の低迷や車載貨物列車の激減で入換機の需要が低下したことで、一時期よりはだいぶ数を減らし、ディーゼル機関車のリョコウバトの態を示しつつあるとはいえ、後継機が現れていないこともあり、今でも各所で活躍中である。平成3年からしばらくは、山形新幹線工事のために陸羽東線を迂回した「あけぼの」の先頭に立ち、特急牽引機の栄誉にも浴した。
 このクリップは、石巻線前谷地駅での貨物列車の出発シーンであり、積荷のコンテナの中身は紙、宛先は前に紹介した北王子駅である。
 なお、「あけぼの」が85km/hで通過していた陸前谷地駅は、ここから程近いが別の駅である。

平成19年8月20日 東日本旅客鉄道石巻線 前谷地駅 日本貨物鉄道650列車

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